泥棒の夢
ばぁちゃんちに久しぶりにいくと、そこはひどい有様だった
ドアには英語で落書きされていた
嫌な予感がして、急いでドアノブを回すとやはり鍵が開いていた
あるはずのものがなにもない
なぜか家の外見はばぁちゃんちなのに、中にあるものは全て今の私の持ち物になっていた
荒らされていて、何があったかすぐにわかった
被害届を出さないといけないけど、何を持っていたのか全部思い出せる自信はなかった
泥棒は金目のものは全て盗んでいた
唯一家電の中で冷蔵庫は外に運ばれて、値札がつけられていたけど電源が入ったまま残されていた
きっと売れなかったんだろう
なぜか私の楽譜は冷凍庫にしまわれていた
安堵した
3冊のファイルはぐちゃぐちゃにはなっていたけど無事だった
隣には歯の抜けたピアノが無惨に置かれてた
可哀想だな、とその姿を哀れに思った
どうしてそんな風になったのか
私が鍵を閉め忘れたからだ
留守中だれでも入れるような状態にしてしまった
私は犯人がまた家に戻ってくることを恐れた
合鍵を作られていたらどうしよう
鍵を取り替えなくては、またお金がかかるな、と不安に思っていた
迎えに来てくれたじぃちゃんもばぁちゃんも車で高速を走っている間は、泥棒に入られたなんて一言も言わなかった
私を心配させないために
どうやらその状態のまま何日か暮らしていたらしい
警察には弟とじぃちゃん、ばぁちゃんが合わせて7回も電話をかけたとのことで、私が追加で通報した際には嫌味を言われ、悪戯だとすら思われた
物置のあたりから怪しいスケーターの男2人組がスケートボードに乗りながら現れた
犯人はこの人たちだと思った